京都山

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皆さんは、普段何気なく聞いている『虫の声』をどう感じますか?

虫の声については、実は日本人と海外の反応の違いは大きく異なります

日本では、

虫の声を風情や季節感の一部として親しむ文化があります。

例えば、

秋の夜長に聞こえる鈴虫や松虫の音色は、古くから詩歌や文学に取り上げられ、情緒豊かなものとされています。

一方、

海外では、特に西洋諸国では、虫の声に対する反応が異なる場合があるんです。

多くの西洋文化では、虫の声は雑音として捉えられることが多く、日常生活の中であまり意識されないことが多いんです。

不思議ですよね?

同じ虫の声を聞きながら、

  • 音色として風情として聞き取る
  • 雑音として捉える

その違いと、一体何なのでしょうか?

ということで、

今回のテーマは『虫の声をなぜ日本人は聞き取れるのか?』について紹介していきます。

この記事で分かること
  • 『虫の声』が日本ではなぜ聞こえるの?
  • 『虫の声』の海外の反応
  • 『虫の声』が聞こえる違いと理由とは・・・

日本人の虫の声に対する反応

日本では風情や季節感の一部

紅葉

日本では、『虫の声』は季節の移り変わりを感じさせる重要な要素として捉えられています。

夏の終わりから秋にかけては鈴虫や松虫、コオロギの声が聞こえ、

その音色は涼しさや秋の訪れを感じさせるものとして認識します。

虫の声に対する感覚は古くから日本の俳句や和歌にも虫の声が詠まれていて、

有名な俳句が松尾芭蕉です。

松尾芭蕉

「閑さや岩にしみ入る蝉の声」ー松尾芭蕉『奥の細道』

芭蕉のこの句は、蝉の声が静けさを際立たせる描写として使われている有名な俳句です。

日本では、虫の声は古くから馴染み深いことであり、

現在でも『虫の声』を楽しむために虫かごを用意して、室内で鈴虫を飼う習慣は、その良い例です。

夏の夜に庭で虫の鳴き声を聞くことは、リラックスや癒しの時間として風情ある情景を日本では感じるんです。

海外の虫の声に対する反応

海外では雑音として認識

天使

多くの西洋諸国では、『虫の声』はしばしば雑音と見なされ、

都市部では特にそうで、夜の静けさを破るノイズと感じる人も少なくありません。

西洋では、自然の音を積極的に楽しむ文化があまり発展していないため、

虫の声に対する感受性は低く、心地良い音色とは認識されることが少ないんです。

なぜ違うのか?

脳 手

同じ虫の声を聞きながら、

  • 音色として風情として聞き取る
  • 雑音として捉える

その違いついて

角田忠信(つのだ ただのぶ、1926年10月8日– )、

日本の医学者東京医科歯科大学名誉教授の著書『日本語人の脳』は日本人の特殊性を説明しています。

角田教授の研究によると、日本人が虫の声を言葉として捉えるのは、文化や言語が脳の処理方法に影響を与えるためだと言われています。

この研究では、日本人と西洋人の脳波を測定し、虫の声を聞かせた際の反応を比較しました。

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それは右脳と左脳の違い

脳光

こうした『虫の声』に対する違いについて、角田教授は日本人の脳が他の民族の脳とは特異な点を言及しています。

それは、

我々の人間の脳は、右脳と左脳にはそれぞれ専門の得意分野があるということです。

右脳と左脳の違い

① 右脳

  • 右脳はクリエイティブな活動や感情処理、空間認識、音楽の理解などに関与して、音楽脳とも呼ばれ、音楽や機械音、雑音を処理する

② 左脳

  • 左脳は論理的思考、分析、言語処理、数学的能力などに関与して、言語脳とも呼ばれ、間の話す声の理解など、論理的知的な処理をする

西洋人は、

『虫の音』を主に右脳で処理し、それを機械音や雑音と同様に感じる傾向があります。

一方で、

日本人は、左脳の言語領域で『虫の声』を言葉として捉える傾向が強いとされています。

角田教授の研究によれば、

日本人は『虫の音』を単なる音ではなく『虫の声』として認識しているというのです。

このような特徴は日本語とポリネシア語に見られる特徴だというのも、特異な点です。

しかも興味深いことに、

右脳と左脳の使い方は文化や母国語によっても異なる影響を受けるようです。

日本人が外国語を母国語として育てば、より西洋的な認識パターンを示すことがあります。

逆に、

外国人が日本語を母国語として育てば、日本人のような認識パターンを示すことがあるという興味深い結果があるんです。

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日本語とポリネシア語とは?

ポリネシア

ポリネシアとは?
  • ポリネシアは太平洋の中部および東部に広がっており、ハワイ諸島、ニュージーランド、サモア、トンガ、フィジー、タヒチなどの島々が含まれます。
  • ポリネシア文化は、航海術や船の技術、タトゥー文化、ダンスや伝統音楽などが特徴です。

日本語とポリネシア語の共通点は、皆さんに馴染み深い『あいうえお』の5母音です。

つまり、

母音を基に言葉ができている言語です。

ポリネシア語にも日本の『あいうえお』に似た5母音があることで知られています。

世界には約7,000言語以上が存在していると言われますが、

その中には話者数が数百万人以上いる言語から、わずか数人しか話さない言語まで様々あるそうです。

でも、母音が貴重となる言語数は、ほんの数語しかないと言われます。

それが日本語とポリネシア語の共通点です。

今回の総合まとめ

今回は日本ではなぜ、『虫の声』を聞き取れるのか?について紹介しましたが、

その裏にはひょっとすると言語の違い、脳の使い方が違うのかもしれません。

日本人特有の感性は、海外からすれば不思議なものですが、

季節や自然を感じ取り、そこに情緒、風情を感じるのも日本の独特の特徴です。

『虫の声』を聞いて、

季節の移ろいを感じるのは、イイものです。

今回の記事が、日本の文化を再認識できる機会になれれば、嬉しい限りです。

今回も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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